過去に例を見ないレベルだが
みなさん、こんにちは。
本日は将棋の話題などを。
将棋ブーム(イヤ、ホントは将棋ブームなどではなく”藤井ブーム”か?)を惹き起こした藤井聡太七段についての、ムダな私見なぞを書いてみます。
ご存知だとは思いますが藤井七段は中学2年生でプロ棋士としてデビューし、いきなり公式戦29連勝の新記録を打ち立てました。おかげで将棋ファンは急増し、自分では将棋を指さないけれど観戦だけする”観る将”などという新たなファン層も生まれました。
単純にファンが増えるというのは将棋界にとって有難いことですが、その新たなファン層の中には”藤井信者”と呼ばれる人達がいまして、その人達の藤井七段への期待というのがちょっと常軌を逸しているのです。
デビューして間もない頃から、屋敷伸之九段の持つ最年少タイトル挑戦記録、タイトル奪取記録を破るのは勿論のこと、
「2年後には七冠制覇!」とか盛り上がっていたワケです。
ちなみに将棋のタイトル戦は八つですが、そのうちの名人位だけは制度上、藤井七段にはまだ挑戦の権利すらないので”七冠”というのはそれ以外の全てのタイトルということですね。
もっとも長年将棋を観てきている人達にとっては、
「流石にそれはナイだろ!?何を言ってるんだか!」
という感じでしたけどね。
さて、藤井七段は今期がフルシーズンとしては3期目。
果たして七冠達成となったのか?
勿論、果たしていません。それどころか一度たりともタイトル挑戦に至っておらず、挑戦者決定戦にも辿り着いていません。
将棋に興味が無い人達にとってこれは意外に思われるかもしれません。
「あんなに勝ちまくってニュースになったりしているのに、まだ挑戦もしていなかったんだ!?」
こんな感じかもしれませんね。
そして藤井七段の勝率は何と8割5分です。
ちなみに対局数が違い過ぎるので単純比較はできませんが、かの羽生善治九段の勝率は7割ちょっとです。
藤井七段の勝率が如何に破格か判ります。
勿論、まだ対局数が少ないこと以外にも理由が在り、基本的に各棋戦で予選スタートの藤井七段は同格以下の棋士から白星を稼げるという側面があり、今後強敵との対戦が増えていけばさすがにこの数字が維持できるものではないでしょう。
とはいえ、デビュー間もない棋士がみんなこんなに高勝率なワケではありません。
もちろん、将来タイトルを獲るような棋士達は大抵デビュー直後の勝率が高い傾向にはありますが、藤井七段ほどの棋士は過去にいませんでした。
とにかく藤井七段は所謂”取りこぼし”をしないのです。
力関係から言って勝てると予想できる棋士相手にはことごとく勝つのです。
これはこれで凄いことと言うか過去に例を見ないレベルであるのは確かです。
とはいえ、最近では藤井七段は期待外れなどと言う人も出てきました。
これだけの高勝率でしかもまだ高校2年生なのに”期待外れ”は無いだろという話ですけどね。もちろんこんなことを言う人のほとんどは”藤井ブーム”でファンになった人達だとは思いますけど。
ところで屋敷九段の持つ最年少タイトル挑戦記録ですが、実はけっこうリミットが近づいてきています。
残るチャンスは決勝トーナメントに残っている竜王戦、二次予選に進むことが決定した王将戦、そして予選が始まったばかりの叡王戦の三つの棋戦。
竜王戦は今週の金曜日、昨期順位戦で昇級を阻まれた近藤誠也六段と対局です。
ちなみに近藤六段に勝ってもそれ以降の相手は久保利明九段、豊島将之名人、渡辺明二冠に勝ってやっと挑戦者決定三番勝負です。
もうほとんどムリゲーですね。
これを成し遂げられそうな棋士は、豊島名人と渡辺二冠ぐらいですか!?(笑)
王将戦は二次予選を勝ち上がらねばなりませんが、その後の挑戦者決定リーグが非常に過酷なことで知られています。
王将戦はタイトルの序列こそ低い(スポンサーフィーの関係)ですが挑戦までの難易度が非常に高いのです。
まあ王将戦の挑決リーグで藤井七段を見てみたいとは思いますが……。
しかし仮にリーグ入りを決めても挑戦者になるのは非常に難しいことでしょう。
つまり竜王戦と王将戦での挑戦の可能性はかなり低い。
叡王戦が最年少挑戦記録の最後のチャレンジになりそうです。
私自身正直言いますと、一年前ぐらいまではこの最年少記録を五分五分ぐらいの確率で達成するのでは?と思っていました。
しかし今では……、そうですね、5%ぐらいかなぁ~と考えるようになりました。
ただ藤井七段が中々挑戦すらできないということは、タイトル挑戦ってのが如何に難しいかを世間に知らしめたという意味では良いことだと思ったりします。
藤井七段がヒョイヒョイとタイトルを獲って”若き王者誕生!”というのも、将棋界の盛り上がりという点では良いとも考えられますが、イヤイヤ違うでしょ!?それではこれまでの将棋界って何だったの!?という話になる可能性だって在りますよね。
さて、長々と書いてきましたが、これから書くことが実は一番書きたいことです。
イヤ、他人にはどうでもイイ話なんですが、ここは私のブログですから!と開き直りまして……。
藤井七段の対局があると、私には必ずネガティブな感情が沸き起こります。
つまりそれは藤井七段が勝っても負けてもそれぞれについて起こるのです。
藤井七段が同格以下の棋士に”順当勝ち”したとしましょう。
そうすると私の中には負けた棋士に対して「より長く棋士をやってるくせに何をしている!」という怒りに似た感情が沸き起こります。イイ意味で期待を裏切ってみろよ!とか心の中で毒づいたりしてしまいます。う~ん、実は私、藤井七段が負けるのを秘かに望んでいるのか!?
その反面、藤井七段が、まあこれは大抵格上の棋士にですが負けたとします。
そうすると今度は藤井七段が負けたことに対して哀しい気持ちになります。
「また結局挑戦できないのか、ガッカリ。」
う~ん、自分でも良く判らない感情なのですが、私は藤井七段のことが好きなのか嫌いなのかどっちなのでしょう?
でも何となく私と同じように感じている将棋ファンは必ずいると確信しています。
ただ、勝っても負けても気になるのだから藤井七段が非常に大きな存在であることは間違いないようです。長々と失礼しました。
楽曲発売中!!
本日は将棋の話題などを。
将棋ブーム(イヤ、ホントは将棋ブームなどではなく”藤井ブーム”か?)を惹き起こした藤井聡太七段についての、ムダな私見なぞを書いてみます。
ご存知だとは思いますが藤井七段は中学2年生でプロ棋士としてデビューし、いきなり公式戦29連勝の新記録を打ち立てました。おかげで将棋ファンは急増し、自分では将棋を指さないけれど観戦だけする”観る将”などという新たなファン層も生まれました。
単純にファンが増えるというのは将棋界にとって有難いことですが、その新たなファン層の中には”藤井信者”と呼ばれる人達がいまして、その人達の藤井七段への期待というのがちょっと常軌を逸しているのです。
デビューして間もない頃から、屋敷伸之九段の持つ最年少タイトル挑戦記録、タイトル奪取記録を破るのは勿論のこと、
「2年後には七冠制覇!」とか盛り上がっていたワケです。
ちなみに将棋のタイトル戦は八つですが、そのうちの名人位だけは制度上、藤井七段にはまだ挑戦の権利すらないので”七冠”というのはそれ以外の全てのタイトルということですね。
もっとも長年将棋を観てきている人達にとっては、
「流石にそれはナイだろ!?何を言ってるんだか!」
という感じでしたけどね。
さて、藤井七段は今期がフルシーズンとしては3期目。
果たして七冠達成となったのか?
勿論、果たしていません。それどころか一度たりともタイトル挑戦に至っておらず、挑戦者決定戦にも辿り着いていません。
将棋に興味が無い人達にとってこれは意外に思われるかもしれません。
「あんなに勝ちまくってニュースになったりしているのに、まだ挑戦もしていなかったんだ!?」
こんな感じかもしれませんね。
そして藤井七段の勝率は何と8割5分です。
ちなみに対局数が違い過ぎるので単純比較はできませんが、かの羽生善治九段の勝率は7割ちょっとです。
藤井七段の勝率が如何に破格か判ります。
勿論、まだ対局数が少ないこと以外にも理由が在り、基本的に各棋戦で予選スタートの藤井七段は同格以下の棋士から白星を稼げるという側面があり、今後強敵との対戦が増えていけばさすがにこの数字が維持できるものではないでしょう。
とはいえ、デビュー間もない棋士がみんなこんなに高勝率なワケではありません。
もちろん、将来タイトルを獲るような棋士達は大抵デビュー直後の勝率が高い傾向にはありますが、藤井七段ほどの棋士は過去にいませんでした。
とにかく藤井七段は所謂”取りこぼし”をしないのです。
力関係から言って勝てると予想できる棋士相手にはことごとく勝つのです。
これはこれで凄いことと言うか過去に例を見ないレベルであるのは確かです。
とはいえ、最近では藤井七段は期待外れなどと言う人も出てきました。
これだけの高勝率でしかもまだ高校2年生なのに”期待外れ”は無いだろという話ですけどね。もちろんこんなことを言う人のほとんどは”藤井ブーム”でファンになった人達だとは思いますけど。
ところで屋敷九段の持つ最年少タイトル挑戦記録ですが、実はけっこうリミットが近づいてきています。
残るチャンスは決勝トーナメントに残っている竜王戦、二次予選に進むことが決定した王将戦、そして予選が始まったばかりの叡王戦の三つの棋戦。
竜王戦は今週の金曜日、昨期順位戦で昇級を阻まれた近藤誠也六段と対局です。
ちなみに近藤六段に勝ってもそれ以降の相手は久保利明九段、豊島将之名人、渡辺明二冠に勝ってやっと挑戦者決定三番勝負です。
もうほとんどムリゲーですね。
これを成し遂げられそうな棋士は、豊島名人と渡辺二冠ぐらいですか!?(笑)
王将戦は二次予選を勝ち上がらねばなりませんが、その後の挑戦者決定リーグが非常に過酷なことで知られています。
王将戦はタイトルの序列こそ低い(スポンサーフィーの関係)ですが挑戦までの難易度が非常に高いのです。
まあ王将戦の挑決リーグで藤井七段を見てみたいとは思いますが……。
しかし仮にリーグ入りを決めても挑戦者になるのは非常に難しいことでしょう。
つまり竜王戦と王将戦での挑戦の可能性はかなり低い。
叡王戦が最年少挑戦記録の最後のチャレンジになりそうです。
私自身正直言いますと、一年前ぐらいまではこの最年少記録を五分五分ぐらいの確率で達成するのでは?と思っていました。
しかし今では……、そうですね、5%ぐらいかなぁ~と考えるようになりました。
ただ藤井七段が中々挑戦すらできないということは、タイトル挑戦ってのが如何に難しいかを世間に知らしめたという意味では良いことだと思ったりします。
藤井七段がヒョイヒョイとタイトルを獲って”若き王者誕生!”というのも、将棋界の盛り上がりという点では良いとも考えられますが、イヤイヤ違うでしょ!?それではこれまでの将棋界って何だったの!?という話になる可能性だって在りますよね。
さて、長々と書いてきましたが、これから書くことが実は一番書きたいことです。
イヤ、他人にはどうでもイイ話なんですが、ここは私のブログですから!と開き直りまして……。
藤井七段の対局があると、私には必ずネガティブな感情が沸き起こります。
つまりそれは藤井七段が勝っても負けてもそれぞれについて起こるのです。
藤井七段が同格以下の棋士に”順当勝ち”したとしましょう。
そうすると私の中には負けた棋士に対して「より長く棋士をやってるくせに何をしている!」という怒りに似た感情が沸き起こります。イイ意味で期待を裏切ってみろよ!とか心の中で毒づいたりしてしまいます。う~ん、実は私、藤井七段が負けるのを秘かに望んでいるのか!?
その反面、藤井七段が、まあこれは大抵格上の棋士にですが負けたとします。
そうすると今度は藤井七段が負けたことに対して哀しい気持ちになります。
「また結局挑戦できないのか、ガッカリ。」
う~ん、自分でも良く判らない感情なのですが、私は藤井七段のことが好きなのか嫌いなのかどっちなのでしょう?
でも何となく私と同じように感じている将棋ファンは必ずいると確信しています。
ただ、勝っても負けても気になるのだから藤井七段が非常に大きな存在であることは間違いないようです。長々と失礼しました。
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